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本業で現金を稼ぐ企業ランキング|四季報で上位30社を調べてみた

投資初心者

企業を調べていると、「売上」や「利益」に目が行きがちです。

しかし、会社の決算を見るうえでもう一つ確認しておきたいのが、実際にどれだけ現金が動いているかです。

利益が出ていることと、会社に現金が入ってきていることは、必ずしも同じではありません。

そこで今回は会社四季報オンラインのスクリーニングを使い、本業で現金を生み出している企業を探してみました。

単に営業キャッシュフロー(営業CF)がプラスというだけではなく、投資CFと財務CFも組み合わせて条件を設定。その条件に該当した2,176社の中から、1株営業CFが大きい上位30社を確認します。

※2026年10月5日に確認した四季報オンラインのスクリーニング結果をもとにしています。株価・業績・予想値などは変動します。

そもそもキャッシュフローとは?

キャッシュフロー(CF)は、簡単にいえば会社のお金の流れです。

企業のキャッシュフローは、大きく3つに分けて見ることができます。

営業CF

商品やサービスを販売するなど、本業によって生じた現金の流れです。

プラスなら、基本的には本業を通じて現金が入ってきていることを意味します。

投資CF

設備投資や資産の取得・売却など、将来のための投資に関係する現金の流れです。

成長に向けて設備などへ積極的に投資している企業では、マイナスになることがあります。そのため、投資CFがマイナス=悪い、というわけではありません。

財務CF

借入や返済、配当など、資金調達や株主への還元などに関係する現金の流れです。

借入金を返済したり配当を支払ったりすれば、財務CFがマイナスになることがあります。こちらも単純にプラス・マイナスだけで企業の良し悪しを判断するものではありません。

今回はどんな企業を調べた?

今回、四季報オンラインでは次の3条件を設定しました。

営業CF:プラス
投資CF:マイナス
財務CF:マイナス

イメージとしては、「本業で現金を生み出しながら、投資などにもお金を使っている企業」を探してみよう、という考え方です。

この3条件をすべて満たした企業は、今回のスクリーニングでは2,176社ありました。

ただし、この形になっているからといって、「2,176社すべてが優良企業」という意味ではありません。

キャッシュフローは企業の業種、成長段階、設備投資のタイミング、借入・返済などによって大きく変わります。今回はあくまで、キャッシュフローを見る練習としてこの条件を使用しています。

さらに「1株営業CF」で並べてみた

2,176社では多すぎるため、今回はさらに1株営業CF(前期)が大きい順に並べました。

1株営業CFとは、営業CFを株式数ベースで見た指標です。

今回確認できた上位30社は次の通りです。

順位銘柄1株営業CF(前期)
1錢高組2,618.55円
2三東工業社2,345.06円
3大成温調1,570.50円
4東建コーポレーション1,499.14円
5サイタHD972.32円
6大東建設894.63円
7アクシーズ869.88円
8日本ハム848.02円
9佐藤渡辺816.53円
10ホクリヨウ719.60円
11日本電技693.28円
12東亜道路工業615.90円
13K&OエナジーG596.24円
14前田工繊592.31円
15テクノ菱和587.77円
16長谷工コーポレーション587.14円
17INPEX582.87円
18昭和産業554.30円
19中電工539.28円
20日東富士製粉512.56円
21サーティワンアイス462.44円
22ソネック454.32円
23太洋基礎工業450.36円
24フィード・ワン446.77円
25きんでん442.58円
26関電工439.07円
27森永乳業436.23円
28江崎グリコ428.49円
29山崎製パン398.82円
30DM三井製糖394.88円

※銘柄名・数値は今回提示された四季報オンラインのスクリーニング画面から確認したものです。

上位を見ると建設関連企業が目立った

今回確認した上位30社を見ると、錢高組、三東工業社、大成温調、佐藤渡辺、東亜道路工業、太洋基礎工業、きんでん、関電工など、建設・設備工事などに関連する企業が複数入っています。

ただし、これはあくまで「今回設定した条件に該当した2,176社を1株営業CF順に並べ、その上位30社を確認した結果」です。日本企業全体で建設業の営業CFが高い、という結論ではありません。

一方で、日本ハム、ホクリヨウ、昭和産業、日東富士製粉、森永乳業、江崎グリコ、山崎製パンなど、食品関連企業も複数確認できました。今回の上位30社だけでも、特定の業種だけで構成されているわけではないことが分かります。

1位と30位ではかなり差があった

今回特に目についたのが、上位企業の数値です。

1位の錢高組は2,618.55円、2位の三東工業社は2,345.06円でした。

一方、10位のホクリヨウは719.60円、20位の日東富士製粉は512.56円、30位のDM三井製糖は394.88円。

上位数社の1株営業CFがかなり大きくなっています。

1株営業CFが大きければ「良い株」なのか?

答えは、それだけでは判断できません。

今回の記事で分かるのは、あくまでキャッシュフローという一つの角度から見た企業の姿です。

1株営業CFの大小だけを比べても、株価の水準や発行株式数、業種、企業規模などが異なります。

また、今回使用した「営業CFがプラス・投資CFがマイナス・財務CFがマイナス」という組み合わせも、必ずしも理想的なキャッシュフローを意味するものではありません。

たとえば、成長段階の企業なら大規模な投資によって投資CFが大きくマイナスになることもあります。逆に資産を売却すれば、投資CFがプラスになる場合もあります。

つまり、「+だから良い」「-だから悪い」ではなく、なぜそのキャッシュフローになっているのかを見ることが重要です。

利益だけではなく「現金の流れ」も見てみよう

これまでライフラボでは、PER・PBR・ROE・営業利益成長率・配当利回りなど、企業を見るためのさまざまな数字を一つずつ確認してきました。

キャッシュフローも、その一つです。

利益が出ている企業でも、必ずしも同じように現金が増えているとは限りません。反対に、ある年の利益だけでは見えなかった企業の動きが、キャッシュフローを見ることで分かることもあります。

ただし、キャッシュフローだけですべてが分かるわけでもありません。

だからこそ、まず一つひとつの指標が何を表しているのかを理解して、その後で組み合わせて見ることが重要です。

今回で、ライフラボで進めてきた単独指標シリーズはいったん一区切りです。

次はこれまで調べた指標を整理したうえで、複数の指標を組み合わせると企業の見え方がどう変わるのかを検証していきます。

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まとめ|キャッシュフローを見ると企業の別の一面が見える

今回は四季報オンラインを使い、営業CF+・投資CF-・財務CF-という条件に該当した2,176社から、1株営業CFが大きい上位30社を確認しました。

今回のポイントは、「この30社が優良企業だ」ということではありません。

大切なのは、利益だけではなく、実際のお金がどのように入ってきて、どのように使われているのかを見ること。

PER、PBR、ROE、成長率、配当、そしてキャッシュフロー。一つの数字だけで企業を判断するのではなく、それぞれの数字が何を表しているのかを理解すると、企業を見る視点が少しずつ増えていきます。

次回は、ここまで調べてきた単独指標を一度整理します。そのうえで、いよいよ複数の指標を組み合わせた企業分析へ進みます。

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