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配当利回りが低い100社を調べてみた|低配当・無配当=悪い企業なのか?

投資初心者

前回は、会社四季報オンラインで「配当利回り(今期)4%以上」に該当した604社のうち、利回りが高い側から100社を確認しました。

配当利回り4%以上の企業を調べてみた|今期高配当でも来期はどうなる?
会社四季報オンラインで今期配当利回り4%以上の604社を抽出。そのうち高い側から100社を確認し、今期と来期の配当利回りを比較しました。高配当株を見るときの注意点も初心者向けに整理します。

では逆に、配当利回りが低い企業はどうなのでしょうか。「配当が少ないなら魅力も低い」「無配当なら避けた方がよい」と考えたくなるところですが、配当利回りという数字だけでそこまで判断できるのでしょうか。

今回は同じ会社四季報オンラインのスクリーニング結果を、配当利回り(今期)が低い側から確認しました。画面で確認できた100社は0.00%から3.20%まで。特に1〜22番目は今期配当利回りが0.00%でした。

ただし、これは企業の優劣を示すランキングではありません。低い側から100社を並べて、配当利回りという一つの指標にどこまで意味があり、どこから先は別の情報が必要なのかを確認する記事です。

配当利回りが低い=悪い企業?

結論から言えば、今回のスクリーニング画面だけでは「配当利回りが低いから悪い企業」とは判断できません。配当利回りは、1株あたりの年間配当を株価で割って求める指標だからです。

配当額が小さければ利回りは低くなりますが、株価が高くなった場合にも利回りは低下します。また、配当を出していない企業がなぜ無配なのかも、この一覧画面だけでは分かりません。

つまり、配当利回り0%や1%台という数字は『現時点の配当利回りが低い』ことは示しますが、その理由や企業価値まで説明してくれる数字ではありません。

今回確認した100社

今回の画面では、配当利回り(今期)が低い順に企業が並んでいます。確認した範囲では、1番目から22番目までが0.00%、23番目が0.32%、100番目が3.20%でした。

100社目のサンテックは今期3.20%、来期3.20%です。その直前には日清製粉グループ本社が3.20%→3.20%、NITTOHが3.13%→3.13%、大気社が3.11%→3.11%など、今期と来期が同水準の企業も確認できます。

一方、今期0.00%の企業の中にも、来期も0.00%と表示されている企業が多く並んでいました。今回の画面だけでは、その理由が成長投資なのか、業績なのか、配当方針なのかまでは分からないため、ここでは推測しません。

※今回の100社は『配当利回りが低い側』を意図的に確認したものです。日本企業全体の平均的な姿を示すサンプルではありません。

今期が低くても来期予想は同じとは限らない

低配当側でも、高配当側の記事と同じく「今期だけを見る場合」と「来期予想まで見る場合」で数字が変わる企業がありました。

たとえば、現在の画面で確認できた企業の中には、岐阜造園が1.74%→1.82%、日鉄鉱業が1.91%→2.34%、日揮ホールディングスが2.24%→2.37%、石油資源開発が2.38%→2.65%、三機工業が2.52%→2.72%、ミライト・ワンが2.65%→2.79%と、来期予想の方が高くなる例があります。

逆に、今期と来期が同じ企業も多くあります。配当利回りが低いという一言でまとめるより、今期と来期を並べて見る方が、その企業の配当の見え方を整理しやすくなります。

数字の違いが分かりやすかった例

今回確認した100社から、今期と来期の数字を比べやすい例を抜き出します。ここで挙げる企業はおすすめ銘柄ではなく、配当利回りという指標の見方を確認するための例です。

企業今期配当利回り来期配当利回り画面から確認できること
岐阜造園1.74%1.82%来期予想がやや上昇
日鉄鉱業1.91%2.34%来期予想が上昇
日揮ホールディングス2.24%2.37%来期予想がやや上昇
石油資源開発2.38%2.65%来期予想が上昇
三機工業2.52%2.72%来期予想が上昇
ミライト・ワン2.65%2.79%来期予想が上昇
サンテック3.20%3.20%今期と来期が同水準

この表から分かるのは、低配当側でも数字が固定されているわけではないということです。ただし、なぜ変化するのかは一覧画面だけでは判断できません。理由を知りたい場合は、各社の決算資料や配当方針などを別途確認する必要があります。

無配当の企業はどう見る?

今回の100社では、先頭から22社が今期配当利回り0.00%でした。ここで注意したいのは、「0%」という数字と「その企業が良いか悪いか」は別の話だということです。

今回の一覧から確実に言えるのは、今期配当利回りが0.00%と表示されていることだけです。無配の理由、今後の配当開始の可能性、企業が資金を何に使っているかまでは、この画面からは分かりません。

配当を重視する投資家にとって0%は重要な情報ですが、企業全体を評価するなら、利益、財務、成長性、キャッシュフロー、株価水準など別の情報も必要になります。

高配当側と並べて見ると分かりやすい

前回確認した高配当側100社は15.24%から4.42%まででした。今回の低い側100社は0.00%から3.20%までです。両方を見ると、配当利回りという一つの数字だけでも企業ごとの差がかなり大きいことが分かります。

ただし、高いから良い、低いから悪いという単純な関係ではありません。高配当側では今期から来期に大きく低下する例があり、低配当側でも来期予想が上昇する例があります。

低配当・無配当を見るときの注意点

1.低配当=株主還元が弱い、と一覧だけで断定しない

今回の一覧で確認できるのは配当利回りの数字です。企業の株主還元策全体や、無配・低配当の理由までは表示されていません。

2.株価が上がれば利回りは低くなる

配当額が同じでも、株価が上昇すると配当利回りは下がります。低い利回りがそのまま悪材料を意味するわけではありません。

3.今期0%でも、理由は一覧から分からない

今回、今期0.00%の企業が22社並びましたが、その理由をこの画面だけから推測することはできません。個別に調べる場合は、会社の配当方針や決算資料まで確認する必要があります。

4.今期と来期を並べる

今期が1〜2%台でも、来期予想が上昇している企業があります。単年度だけでなく、少なくとも来期予想まで並べると数字の変化を把握しやすくなります。

5.今回は配当利回りだけで評価しない

PER・PBR・ROE、利益成長率、キャッシュフローなどを組み合わせれば企業を見る角度は増えますが、今回は単独指標シリーズとして配当利回りだけを確認しています。

単独指標シリーズもあと1本

これまでライフラボでは、PER、PBR、ROE、営業利益成長率などを一つずつ切り分けて確認してきました。今回の配当編では、高配当側と低配当側の両方を見ることで、「配当利回りだけでは企業の良し悪しを決められない」という単独指標の限界も見えやすくなりました。

次はキャッシュフローを単独で確認します。そこで単独指標シリーズはいったんクローズし、その後はPER・PBR・ROE・利益成長率・配当・キャッシュフローなどを組み合わせた複合分析編へ進む予定です。

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まとめ|低配当だから悪い、とは数字だけでは言えない

会社四季報オンラインの配当利回り(今期)を低い側から確認すると、今回見た100社は0.00%から3.20%まででした。1〜22番目は0.00%で、23番目から少しずつ利回りが上がっています。

一方で、今期と来期を並べると、低配当側でも来期予想が上昇する企業や、ほぼ同水準で推移する企業が確認できました。

今回のスクリーニング画面から言えるのは、あくまで『現在の配当利回りが低い』ということです。なぜ低いのか、なぜ無配なのか、企業として魅力があるのかまでは、配当利回りだけでは判断できません。

高配当側の記事と合わせて見ると、配当利回りは企業を探す入口にはなっても、それだけで投資判断を完結させる指標ではないことがより分かりやすくなります。

次回はキャッシュフローです。単独指標を最後にもう一つ確認してから、いよいよ複数の指標を組み合わせる分析へ進みます。

※本記事は会社四季報オンラインのスクリーニング画面をもとにした個人的な調査・学習記録です。特定銘柄の売買を推奨するものではありません。

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