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低PER・高EPSは本当に割安?高PER・低EPSと比較して見えた銘柄の見方

投資初心者

PERが低い銘柄と高い銘柄、EPSが大きい銘柄と小さい銘柄。二つの数字を組み合わせると、同じ「割安株」「成長株」という言葉では説明しきれない違いが見えてきます。今回は実際のスクリーニング結果を使い、注目点と落とし穴を一緒に整理します。

なぜPERとEPSを組み合わせるのか

PERは株価が1株当たり利益の何倍かを示す指標です。一方、EPSは1株当たり利益そのものを表します。PERが低い銘柄は一般に割安候補として探されますが、安い理由があるかもしれません。EPSが大きい企業も、株式分割や発行済み株式数、事業規模が異なれば単純な優劣は付けられません。そこで今回は「低PER×高EPS」と「高PER×低EPS」を対比し、数字だけで飛びつかないための読み方を考えます。

スクリーニング条件と結果

低PER×高EPSは「今期PER10倍以下、前期EPS100円以上」で474社。高PER×低EPSは「今期PER20倍以上、前期EPS50円以下」で554社でした。画面上で確認した銘柄一覧は、前者がPER昇順の1〜100位、後者も1〜100位です。したがって、以下の個別例は対象企業すべてを網羅したランキングではありません。なお、PER10〜20倍、EPS50〜100円などの中間帯は今回の4象限から除外しています。

低PER×高EPS:数字の安さだけで判断しない

低PER×高EPSの画面には、サッポロHD(2501、PER2.51倍、前期EPS250.10円)、MIEコーポ(3442、PER4.16倍、EPS349.36円)、ツカダ・グローバルHD(2418、PER4.62倍、EPS100.62円)などが並びました。ただし、低PERには利益の一時的な上振れ、業績の変動、投資家が将来の減益を織り込んでいる可能性もあります。サッポロHDの画面では今期予想の営業利益増減率がプラス75.45%、来期予想がプラス316.66%と大きく、変動要因や予想の前提を確認する価値があります。数値が大きいほど安心、という読み方はできません。

低PER×高EPSで注目したい比較例

ケイアイスター不動産(3465)はPER5.10倍、前期EPS990.30円、今期予想ROE26.37%と表示されています。数字だけを見ると収益性の高さが目を引きますが、不動産関連は金利、在庫、販売環境などの変化を受けるため、売上・利益だけでなくキャッシュフローや有利子負債を確認したいところです。アンビションDXHD(3300)はPER5.17倍、EPS286.59円、配当利回り6.17%。利回りは魅力に映るものの、配当の継続可能性は別の検証事項です。銘柄ごとに「安さの理由」を探すことが、比較の出発点になります。

気になった銘柄を、自分の画面でも確認する

ここまで読んで「この会社の最新の株価や決算も見てみたい」と感じたら、まずは証券会社の公式情報や会社のIR資料で、数字が更新されていないか確認してみましょう。口座開設は必須ではありません。取引を始める前に、手数料・取扱商品・サービス条件を比較して、自分に合うか判断することが大切です。

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高PER×低EPS:利益が小さくても評価される理由

反対側の象限では、三洋堂HD(3058、PER20.31倍、前期EPS46.74円)、サイネックス(2376、PER20.43倍、EPS9.00円)、Hamee(3134、PER21.06倍、EPS33.85円)などを確認できました。高PERは市場が将来の利益成長を期待している可能性がありますが、必ずしも成長株という意味ではありません。利益が一時的に落ち込んだためにPERが高くなる場合もあります。Hameeの画面では今期営業利益増減率がマイナス49.14%、来期がプラス120.00%と示され、今期と来期で方向が大きく変わる予想です。予想の実現可能性を確認する必要があります。

同じ高PERでも中身は違う

UTグループ(2146)はPER21.45倍、前期EPS12.37円、配当利回り4.98%と表示されています。高PER・低EPSでも配当利回りが高い例であり、「高PERなら無配」「低EPSなら成長期待」といった単純な分類は通用しません。また、ニッソウ(1444)は前期EPSがマイナス127.98円、今期PER20.56倍。前期赤字でも今期予想利益がプラスならPERが表示され得るため、前期EPSと今期PERの時点の違いを意識することが重要です。

実際に銘柄を選ぶなら、ここまで確認する

第一に今期予想EPSと来期予想EPSを確認し、PERと同じ時点で比較します。第二に営業利益と当期利益の増減率を見て、本業の成長なのか一時的な利益なのかを区別します。第三に営業キャッシュフロー、負債、配当性向を調べます。第四に同業他社のPER・PBR・ROEと比べます。最後に会社発表の決算短信・有価証券報告書で数字の背景を確認します。スクリーン結果は候補を絞る入口であり、購入の結論ではありません。

二つの証券会社を比べてから考える

証券口座を検討するなら、広告を見て即決するよりも、公式サイトで最新の手数料、対象商品、取引環境、利用条件を比較するのがおすすめです。

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株価とEPSの関係を計算で理解する

例えば株価1,000円で今期予想EPS100円なら、PERは10倍です。同じ会社の株価が1,500円になり予想EPSが変わらなければPERは15倍になります。逆に株価が変わらなくても予想EPSが50円に下方修正されればPERは20倍です。つまりPERの変化は株価だけでなく、会社予想の修正でも起こります。さらに今回の「高EPS」は前期実績100円以上という区分なので、今期予想EPSが同じとは限りません。企業を横並びで比較する際には、比較時点を合わせることが大切です。

投資初心者が陥りやすい三つの誤解

第一の誤解は「PERが低ければ値下がりしにくい」という考えです。業績が悪化すれば低PERからでも株価は下がります。第二は「EPSが高いほど企業の収益性が高い」という考えです。EPSは発行株式数にも左右されるため、利益率やROEを併せて確認しましょう。第三は「高PERはすべて割高」という考えです。将来の利益拡大を見込む評価もありますが、その期待が過大かどうかは別問題です。結局、PERとEPSは答えを出す数字ではなく、調査すべき理由を教える数字なのです。

まとめ:低PERは答えではなく質問の始まり

今回の2象限では低PER×高EPSが474社、高PER×低EPSが554社でした。数字の組み合わせは企業を探すヒントになりますが、前期EPSと今期PERの時点差、株式数の違い、利益の持続性を無視すると判断を誤ります。気になる銘柄を見つけたら、直近の会社予想と決算資料を照らし合わせ、「なぜこのPERなのか」を自分の言葉で説明できるか試してみてください。

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